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ヘイトスピーチの原理的構造


 ヘイトスピーチに対して、オレはまったく興味ないんだが、その基本的・・・原理的構造は、「オレは知っているが、お前たちは知らない、だからお前たちは間違っている、そしてオレはつねに正義の側にいる」となっている。

 これは、当初他者のいる位置に設定していたはずの「知っていると想定された主体」を自らの場所に移動させるという、典型的な倒錯的構造のなせる技なんだが、もちろん当人にその自覚はない。

 この倒錯的構造に陥らないためには、「オレは白痴だ」という「ミレールの師」的な自覚が必要となる。

 「白痴」の話は何となくソクラテスの「無知の知」と似たようなところがあるけど、否定神学と脱構築の違いが何かを知っているなら、混乱しないだろう。






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自己崩壊を内包するシステム [メモ]


 メモ。

 単純な自己言及式のコンピューターが、途方もない間違いを犯して株価を暴落させたりするように、超システムもまた恐るべき脆さを持っている。システム内のひとつの構成メンバーに一定以上の障害、あるいは欠落を生じたとき、超システムは不連続的に破滅(カタストロフィー)に陥る。

 その典型的な例が、エイズと老化だ。次章で述べるように、エイズはCD4を持つヘルパーT細胞に、老化ではCD8を持つサプレッサーおよびキラーT細胞にかなり選択的な障害を与える。それが単にシステム内の一メンバーの障害に止まらず、超システムの成立の条件に関わるところから、エイズも老化も、自己のアイデンティティを危うくする。超システムという概念は、自己の崩壊を内包している。

(『意味論』P108)






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