4五角戦法その12 番外篇 カステラの手 [4五角戦法]
4五角戦法その5 (1-3)▲3六香に△6六銀 の中で「カステラの手」に少し触れた。
エトワールさんという方がカステラを食べながら発見した手・・・らしい。
で、実は「カステラの手」は3つほどあるので、それらを見ていただく。激しい攻撃の変化が頻出する4五角戦法の中で、こういう受けの手も出てくることを確認いただいて、4五角の話を締めたいと思う。
1.カステラの手
基本図の20手目~4五角から。以下▲2四飛△2三歩▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成△3三桂▲3六香に△6六銀。
△6六銀以下は、▲3三香成△6七角成▲同金△同銀成となり、そこで▲6九飛が「カステラの手」だ(定跡は▲6八歩)。紹介済みだが、再度図面を載せる。
うーん。味わい深い。
2.新カステラの手
「新カステラの手」というのもある。これは変化の中で登場する。
基本図の20手目~△4五角から。以下▲2四飛△2三歩▲7七角△8八飛成▲同角△2四歩▲1一角成△8七銀。
本篇では「▲8七同金で先手が良くなるのではないか?」というネットの猛者の皆さんの間では常識になりつつある手順を示した。
さて、▲8七同金に対しては△7九飛と打つが、仮に先に△6七角成と指したらどうなるか、という話だ。
そこでやはり▲6九飛が「新カステラの手」だ。
うーん。カステラの甘い香りが漂ってくる。
3.新々カステラの手
「新々カステラの手」は、やはり「▲1一角成に△8七銀」の戦型で▲8七同金とした中に出てくる。
28手目~△8七銀▲8七同金△7九飛▲6九香△6七角成▲5八銀△同馬▲同金△7八銀に対して、▲6八金が定跡だが、ここで▲6八飛と打つのが「新々カステラの手」だ。
うーん。これで決まってるなら「▲8七同金で良し」という話はさらに盤石になる。つーか、こうやって自陣飛車を打って受け切ろうというセンスはただ者ではないと思う。
以下△8七銀不成に▲1二角がよいだろうとのこと。
そのあとは(1)△5二金(2)△7八金(3)8八歩くらいか。
(1)△5二金には▲8八歩△7八金▲8七歩△6八金▲同玉で先手受け切りで良し。
(2)△7八金には▲6三飛成△6二銀▲6七龍でさらに 、a△6九飛成 b△6九金 c△8九飛成。
a△6九飛成は▲同龍△同金▲4八玉。
b△6九金は▲4八玉。
c△8九飛成は▲2一角成△6九竜▲同竜△同金。・・・でいずれも難解ながら先手よいとのこと。
(3)8八歩▲6三飛成△6二銀▲6七龍も難解ながら先手よいらしい。
上記手順は、とりあえずの概略なので、詳細は各自研究願います。
というわけで、エトワールさんの「カステラの手」3部作でした。
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