創造と狂気の歴史 その1
松本卓也『創造と狂気の歴史』(講談社)読了。
非常に素晴らしい。
問題があるとすれば、否定神学の先に、ドゥルーズが強調した自閉症スペクトラムがあるような方向で「歴史」を捉えようとしていることだ。
つまり、統合失調症が「失敗」しなければ自閉症スペクトラムとして生き続けられる、という視点は、自閉症スペクトラムが統合失調症の「なり損ね」という考えを凌駕している。
この著者の欠点は(ふつうは長所だが)、歴史の全体像をうまくまとめてしまうことだ。
それはしかし狂気を扱うには相応しくない。
狂気は、ただ狂気によって語られなければならない。
不安
いろいろあると不安になる。
ウイルスのように見えないものに対しては尚更だ。
考えても仕方がないので、目先の業務を粛々とこなすのみ。