自己と非自己と可塑性
メモ。可塑性 の手前の文章。
T細胞抗原レセプターのレパートリーの方も、同様に、T細胞が成熟する環境によって決定される。Aという系統のマウスの造血幹細胞を、別のBという系統のマウスの中で成熟させると、自分が由来したAではなくて、環境のBの方を自己と認識する細胞になる。その同じAの造血幹細胞を、今度はCという系統のマウスの胸腺内でT細胞にまで発達させると、Cを「自己」と認識し、Bの方は「非自己」と認識されるようになる。ときには、自分が由来したAさえも、「非自己」の範疇に入れてしまう。こうして、免疫系における「自己」と「非自己」の識別能力は、環境に応じた可塑性を示す。
(「意味論」P103-P104)
脳と魂は同一か
オレは脳と魂は別だと考えた方が便利だから、別だと考えることが多い。
便利だというのは、デリダたちの思想とさほど遠くない発想だから。
唯脳論が嫌いなわけではなく、それはそれで魅惑的だが、とりあえず思想的な自己統一性が必要ならば、脳と魂は別だと主張した方が楽だ。
もともと自己統一性にこだわりはないので、同じだと考えるときもある。
そのときの気分で変える。