バルサのサッカー [サッカー]
戦力的な問題はあるだろうが、しかし、最近のバルサは彼ららしいサッカーができていない。
ということは、ポゼッションのための効果的な練習ができていないということになる。
現状では、CLクラスとの戦いになると、カウンター狙いの…ある意味シメオネに近いサッカーをやっている。
だったらチャビが監督をする意味がないのでは、という疑問が出てくるわけだが、バルサがカウンター中心の戦術でしか戦えなくても、チャビだから許されているという面もある。
美しく戦うことができなくなった理由はいろいろあるが、結果を出すためにはフィジカル重視のサッカーに付き合うしかない、ということが一番だろう。
現状を打破するのは難しい。
だからサッカーはオモシロイし観る価値がある。
ギュンドアン続き [サッカー]
サッカーの攻撃練習では、よく三角形を作れというが、実際はそれほど簡単ではない。
相手ゴールと味方の最終ライン、相手中盤の枚数と位置を確かめながらボールをコントロールしていくのは普段から意識してボールを回していく必要がある。
ギュンドアンが来ると、練習時からバルサの展開力が上がっていくはずだ。
あと、彼の加入で、もしかすると専門のピポーテは要らなくなるかもしれない。
フレンキーをセントラルにいれ、ギュンドアンをピボーテにしておけば、ボールは容易に前へ進むと思う。
その欠点は、もちろん守備力の低下だが、バルサなので守備の細かいところは気にしない・・・それがバルサの哲学だ・・・って違うか。
ギュンドアン [サッカー]
なんと、シティからギュンドアンが来る。
この選手は、バルサのカンテラではないかと思うくらい、ポゼッション志向戦術でのポジショニングがうまい。
つーか、今のバルサのカンテラは、なぜかこれができていないと言われている(もちろんある程度はできているが、理想の7割程度の出来)。
なので、バルサの中盤若手には、全員ギュンドアンの動きを学習させるべき、何ならシティ時代の映像を見せてでも勉強させるべきだ。
どうも最近のサッカーはついついフィジカル任せにボールハンティングして結果が出てしまうので、攻撃時の基礎の動きができていない(できるけどやらない)チームが多い。
アレマニー [サッカー]
2022-2023リーガを制覇したFCバルセロナのアレマニーが、一転残留となった。
財政面でのゴタゴタが続いているので、彼の残留が一番心強い補強といえる。
ジョルディとの関係なのか、デコとの関係なのか、アストン・ビラとの関係なのか定かではないが、バルサにとってはありがたい話だ。
最近のバルサ [サッカー]
守備が安定していて、バルサらしからぬ堅守となっているんだが、これはアラウホ、クリステンセン、クンデの3人が俊足でかつ対人に強いセントラルだから・・・、言い換えると戦術ではなく選手獲得による個の強さの影響だ。
攻撃時は3-2-2-3の形になっていて守備時には4-3-3あるいは4-4-2の形としている。
このやり方の一番の問題は攻撃時に左ラテラルをエストレーモとして機能させることだが、その辺りはフレンキーの才覚でなんとか守備時に穴埋めしながら誤魔化しているようだ。
とにかく、ドブレ・ピボーテ気味に配置し、中盤を4人とすることでボールが回り出した。
ということは、やはり数的優位を中盤で作っておいて、ポゼッションを目指すのがバルサの流儀ということになる。
チャビはクライフ原理主義者なんだが、クライフと大きく違うのは、運動量を要求していることで、例えばガビやフレンキーは試合の最後の方でも全力疾走しているなど、もはや単なるテクニシャンだけでは生きていけない時代になっている。
ワールドカップ [サッカー]
ドイツ対日本戦。
前半右サイド伊東は良かったが、左サイド久保が攻撃で機能していなかった・・・これは相性の問題だろうが、後半そこに三苫を入れることは想定できた。
後半3バックにして、ラウムの対応を酒井がみて3-4-2-1のような形にした、これで伊東のプレスが効いてきて、守備が安定し始めた。
その後すぐに長友の代わりに三苫を入れ、左サイドで走らせる展開になってから、ドイツの守備が乱れ始めた。
浅野が点をとれたのはマグレのようなものだが、しかし積極性があってこその得点だ。
以前よりも日本の選手層の厚さが感じられ、ドイツを相手にしても、スターティングが必ずしもベストでなくてもそこそこ戦えることを知っていたとすれば、つまり、後半にギアチェンジすることを事前に考えていたとすれば、森保監督はなかなかの策士ということになる。
とはいえ、正直、戦術で勝ったとは言えず選手の気持ちで勝ったようなものだが、今後のことを考えると結果が大事。
選手たちはよく頑張った。
チャビを応援する [サッカー]
インテル戦、レアルマドリ戦と強豪相手に結果を出せない状況となり、チャビ無能論がにわかに大きくなってきた。
世の中とはそんなものだ。
彼はクーマンの百倍とは言わないが十倍有能だ、なぜならラポルタがチャビを信頼していたから。
今まではまだ信頼があった、だから信じることができた、この同語反復的な思考が人間心理のオモシロさだ。
で、この2試合で結果が出せなくなってきた。
振り返ってみるとチャビの戦術的リアクションは遅い。
ペップが30秒で切り替えるところを3日かかっているイメージだ。
試合中に、前半終わったら指示して変えろよ、と言いたくなる。
それでもリアクションして変更するだけの柔軟性と戦術的知性は持っている。
敢えて言うなら、たぶん状況に応じて戦術を変更するだけならナーゲルスマンやテンハフでも、今の状況から簡単に脱出できるだろう。
しかし、何といってもメンドクサイ決め事の多いバルサでなにかを動かすのは実に難しい。
ペップですら4年、ルイス・エンリケなどはきっちり3年で投げ出すような実にメンドクサイクラブだ、哲学だなんだと言ってもここで監督をやり続けることはメンタルの消耗が激しすぎる、ということだ。
任期が3年としてあと2年、あるいは長くても3年だろうから、解任のうわさが出てきた今こそ、チャビを応援する。
チャビ対ラポルタ [サッカー]
今後はチャビ対ラポルタという戦いが出てくる。
つまり結果を出さないと、チャビに対するファンからの、そして会長からの信頼が無くなるからだ。
現時点でチャビよりふさわしい監督はいない。
この戦力ならすぐに結果を出す監督は山ほどいるだろうが、結果以外に求められるものが多い特殊なチームだけに、難しい。
もともとラポルタは、チャビは時期尚早と考え、一度バルサの哲学から離れてでもモダンなヨーロッパ戦術を持っている監督の就任を目論んでいたはずだ。
クーマン時代の試合内容が悪かったことと、財政上の問題と内部政治的な問題によって、それを飛ばしてチャピにしてしまったという経緯があるため、先行きは不透明だ。
クラシコ [サッカー]
サンチャゴベルナベウのクラシコはレアルマドリが3-1で勝利。
バルサ側から見ると良いところがあまりなかった。
逆にレアルマドリはモドリッチ、クロース、バルベルデといった中盤選手の身体の使い方が素晴らしく、強豪相手に示すインテンシティはこういうことだ、というお手本のようなプレイをしていて、CL経験値の差が出たというべきだろう。
経験値の差はともかくとして、戦力をそれなりに備えても、CLとクラシコで結果が出ないのは、バルサのどこかに問題がある証拠だ。
次のカーサのクラシコに敗れたら監督の進退問題も囁かれるだろう。
チャビとメディアとの、そしてファンとの蜜月の日々は終わった。
今後は戦力に見合った結果が求められている。
戦術的見どころ [サッカー]
現代サッカーの戦術的見どころは、(1)プレスの掛け方と、(2)ビルドアップの仕方(プレスの剥がし方)の2つだろう。
さらに言うと(3)その切り替えの早さがどうか、というのも重要なテーマなんだが、それはとりあえずおいておこう。
ボールを保持しているとき、セントラルあるいはボルテーロがどこにボールを出すか。
それはAラテラル、Bピボーテ、Cインテリオール、時にはDデランテーロやエストレーモを狙う場合もある。
通常はABCの3択(一番良いのはC)で、いずれもダメなときにDを選ぶことになる。
つまり、逆に言うとプレスをかけるときは、連動してABCをマークする動きが必要になる。
多くの場合、Aラテラルにボールが入りやすいので、そこを狙って連動してBCをマークできるのか、そしてさらには空いているセントラルまで追えるのか、というのがプレスの見どころとなる。
現代サッカーでも有名なチームは、優秀なアスリートを集めて、連動したプレスを継続して続け、カウンターで点を取るチームを作りあげている。
バルセロナはどちらかというと、自分たちはモダンなプレスをするが、保持しているときはプレスをいかにして剥がして遅攻するかという昔ながらのチームで、そこが時代遅れと感じるか、美しいと感じるかは感性の問題だと思う。
インテル戦 [サッカー]
カンプノウでのインテル戦、グループステージ、ほぼ敗退が決まってしまった。
残念だけど仕方がない。
点の取られ方は悪いし、取るのは遅いし、いいところがない感じなんだが、それでも3-3というスコアはいかにもバルサらしい。
それでいいのかというと少し違うが、チャビの戦術はバルサらしさをよく出している。
ナーゲルスマン対チャビ [サッカー]
ナーゲルスマンの唯一の誤算は、チャビバルサのプレスが思いのほか強烈だったこと。
まさかあの技術至上主義のバルサがそこまで強度を上げてくるとは予想していなかったはずだ。
とはいえ、その代わりにバルサの戦術的熟成度は低く、ビルドアップはうまくいかず、守備のリスク管理もできず、しかし、それはチャビも承知のうえで、戦術の不徹底は個人の技術で補うという、それはそれでスペインならではのサッカーを展開した。
熟成度でいえばバイエルンが数段上で、バルサが今回負けたとはいえチャンスをたくさん作れたのは、全体的にバイエルンが不調だったことにあるだろう。
全盛時のバイエルンなら、前半のバルサのビルドアップの不手際に対して、あっという間にゴールという結果を出したはずだし、後半もスタミナで圧倒するから、大量得点につながる・・・といういままでの流れと同様だったに違いない。
そんな中でもチャビはリスクを冒してでも点を取りにいくという、バルサの哲学をいまだに実践していて、それはもう彼らの伝統的な哲学だから仕方がない。
その哲学に対抗して、アスリートを集めて、プレスしてショートカウンターで仕留めるという、現代サッカーのトレンドが出来上がったという経緯がある。
チャビはそれに対抗しようと孤軍奮闘していて、なんとか選手をかき集めてでも結果を出そうとしている・・・チャビは現時点で、ペップほど有能な監督ではないが、それに近づく可能性はある。
しかし、みずからの論理を選手に押しつけられるほど、バルサの哲学は単純ではないにせよ、ナーゲルスマンの修正力のほうが上なことは今回の試合でも明らかだ。
なので、ここは謙虚にバイエルンの総合力の高さを褒めたたえたい。
偽サイドバック その後 [サッカー]
そういえばカディス戦でベジェリンが、後半あたりから偽サイドバック的なポジショニングをしはじめた。
これはカディスのプレスが中寄りで、バルサのサイド攻撃が多かったため、サイドがマンネリ化していたことと、インテリオールがもっと最終ラインの間を抜けるように指示が出たことと関係があるようだ。
つまりここで考えられそうなのは、チャビはビルドアップで最終ラインにボールがあるときはラテラルはサイドに張るが、ボールが前に行ったときは、攻撃の戦術選択によってラテラルの位置を修正する、ということか。
バイエルン対バルセロナ [サッカー]
CLのC組第二節、フエラでのバイエルン戦。
ここ数年は大量失点で一方的に負けるイメージしかないのでどうなることかと思ったが、結局セットプレーとカウンターの2発で敗北した。
いいところがまったくなかったわけではないが、ここは反省のしどころだろう。
強がりを言うなら、反省をしたくなるほど、バイエルンの背中が見えていた、ということになる。
バイエルンの調子がそんなに良くないので、ビルドアップが中途半端な感じだけど、当然プレスは一生懸命頑張る。
一方のバルサも相変わらずビルドアップはうまくいってないけど、取られたらプレスを頑張り、プレス対プレスの体力勝負となった。
こうなると、アスリートをそろえたバイエルンに一日の長があるとオレはみていて、後半バルサは体力でつぶされるという予想だったが、普通にセットプレーとカウンターでやられただけなので、それは次までに修正すればいい話で、バルサにとってはひどい試合ではなかった。
後半はデンベレが囲まれるシーンが多くなり、「戦術デンベレ」が機能しなくなってしまった・・・しかも左でも右でも・・・そこはナーゲルスマンが1枚上だったと思う。
とはいえ、バルサのチャンスも前半いくつかあって、そこを決めきれないのはディティールの問題だと思うので、次のカンプノウに期待しよう。