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突発性デリダ嗜好症候群


 ときどき、意味もなく突然デリダを読まずにはいられなくなる、というピョーキに罹患する。

 これはもう末期の症状だろうという自覚がある。

 動機としては、現実逃避の、さらなる現実逃避ということになるんだが、自分でもよくわからない。

 フランス現代思想の多くには特徴があって、それは、言語と事態の一致が原理的に可能だと考えていることと、その一致から逃げ切れることは実践的に可能だと考えていること、そしてハイデガーは少なくともヘーゲルより上と考えていることだ。

 なので、なんとなくその周辺を深掘りして巡ることの多いデリダの文体とロジックが恋しくなるのかもしれない。

 オレが学生時代に爆笑しながら読んだ『ポジシオン』はいまでも愛読書だし、これまた学生時代に雑誌掲載されていた『真実(真理)の配達人』(翻訳『絵葉書2』に収録)はいまだに笑えるし、さらには無数の翻訳が出ているにもかかわらず、最近では講義録まで翻訳され始めて、さすがに手を出すまいとは思ってはいるが、きっと数年後に何冊かは半笑いで読んでいることだろう。

 ヤバい、早く治さないと。





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