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カントのコペルニクス的転回に対するあれこれ その1


 前回紹介した山川の『倫理用語集』は、高校生の授業理解と大学受験合格のための知識獲得を前提とし、現存する「倫理」の教科書を調査したうえで書かれたもので、その目的は十分に果たされている、とオレは思う。

 とはいえ、そのまま大学生などの思想を学ぶ人びとに、そのまま広まっていくとすれば、若干不十分だともいえる。

 「不十分だ」という原因はカント自身の言説にある。

 カントの書いたことを、前提なく純粋に受けとめれば、それは「公転」ではなく「自転」の話だろう、と誰しもが思うはずだ。

 にもかかわらず、コペルニクスの歴史的功績は「公転」にあるので、ついついそれに関係づけてしまう。





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