完成しないグラフ
欲望のグラフは原則的に四つの段階があり、その四つを合わせてひとつの「思索」を形成している。
そして、セミネールを読めばわかるように、そのバリエーションにもさまざまなものがある。
とはいえ、ミレールの師の特徴として、シェーマ、図、グラフ、ボロメオやトポロジーは「完成しない」ことを前提にしている。
アンコールの性別化の論理は、その「完成し損ね」を表現しようとしたものだと思うんだが、それでもうまくいっているとは思えない。
つまり、「うまくいかないこと」こそが、精神分析の重要な事前要素だ。