実在論いろいろ
実在論にもいろいろある。
物自体の実在。
現象の実在。
概念の実在。
人間の実在(現存在)。
なぜいろいろあるのかというと、哲学の歴史の中で産み落とされてきてしまったから。
唯名論
唯名論の定義は意外と難しい。
そもそもは概念実在論の反対側に対置されるのが唯名論だ。
つまり個別の存在は認めるが類としての存在は認めない。
しかしながら、実在論的な発想で考えれば、名前の存在というのは、実在的なものから離れて概念的なものに近づいていく。
オッカムが概念に近づいて「記号論者」と呼ばれたのはそういう意味だ。
転じて「現象」の存在を認めるという意味ならば、唯名論は「構築主義」へと近づく。
というわけで、なかなか一筋縄ではいかないのが唯名論だ。