穴に固執すること [メモ]
メモ。「全体主義」という用語を何の憂いもなく用いる人たち(「全体主義に反対すること」に依存する人たち)の立場のひとつを、ジジェクが紹介している。
政治的全体主義の基盤は男根-ロゴス中心主義的な形而上学の閉域にあるという(アドルノとホルクハイマーの『啓蒙の弁証法』においてすでに予示されていた)今日のポストモダンな主張。これによれば、全体主義という事態を未然に防ぐ唯一の方法は、存在論の閉じられた体系に決して包摂されることのない、解消不可能なギャップ、穴、ずれに固執することだ。
(ジジェク「全体主義」P13-14)
コメント 0