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複数形の精神分析 [メモ]


 メモ。

 分析への抵抗の概念が、非偶有的ないし非偶然的な諸理由から統一されないということが事実だとすれば、その場合には、分析概念も、精神分析的な分析概念も、精神分析という概念そのものも同じ運命をたどることになるだろう。敵対においてのみ、それに抵抗するものに対する関係によってのみ規定されるものだから、精神分析が一つの概念ないしひとつの使命のうちに結集されることはけっしてないだろう。抵抗が単一でなければ、単数定冠詞付きの精神分析--ここではそれを、理論的規範のシステムとして、あるいは制度的実践の憲章として理解していただきたい--もない。

 事情がこのようなものだとしても、この状況は必ずしも挫折を意味しない。成功のチャンスもまたそこにあり、芝居じみた嘆き方をするには及ばない。

(抵抗 P44)






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