自己免疫性 [メモ]
メモ。
その名に値する出来事が起こるのだとすれば、その出来事は、あらゆる支配を超えて、受動性を触発せねばならない。つまり出来事は、絶対的な免疫性も何の補償もなしに、自らの有限性のなかで地平なしに、剥き出しの傷つきやすさに触れねばならない。その場合には、他者の予測不可能性に対して立ち向かうことは依然としてできない。あるいはもはやできない。この点からみれば、自己免疫性は絶対的な悪ではない。その自己免疫性は、他者に曝されること、すなわち到来する物ないし人--したがって計算不可能にとどまるほかないもの--に曝されることを可能にするからだ。もし絶対的な免疫性があるばかりで自己免疫性がないとしたら、もはや何も起こらないだろう。こうなると、もはや待つということも期待するということもないだろうし、互いに期待しあうことも出来事を期待することもないだろう。
(ならず者たち P290 無神論P60)
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