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幹細胞のあらまし [メモ]


 メモ。

 幹細胞は、自己複製をすると同時に、需要に応じて異なった造血細胞に変化していく。まず、免疫細胞系(リンパ系幹細胞)になるか、血液細胞(いかなる造血系細胞にも分化できる幹細胞、ここではマルチ幹細胞と呼ぶ)になるかの運命づけが行われる。マルチ幹細胞からは、血液中のあらゆる細胞、赤血球、血小板、顕粒球(白血球)、単球などが、何段階かの変化(分化)ののちに作り出される。それぞれの細胞が増殖するためにいろいろなインターロイキンが絡み合って働く。

 リンパ系幹細胞の一部は、胸腺に入っていき、そこに定着して急速に分裂増殖を始める。それからの過程については、第二章で詳しく述べたように大部分の細胞には死の宣告が下され、ごく一部の、たかだか3パーセントにも満たない細胞だけが胸腺の密室から逃れ出る。こうした作られたT細胞は、HLA分子の持つ穴の中に入り込んだ異物を認識することができる。こうした認識能力を持ったT細胞には、インターロイキンを作り出して免疫細胞を高めるヘルパーT細胞と、逆にそれを抑制するサプレッサーT細胞、異物で修飾された自己を攻撃して殺してしまうキラーT細胞などの役割分担が与えられていることもすでに述べた。

(『意味論』P100)







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