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オレたちはみんな生きている


 なんだか知らないけれどオレたちは今、生きている。

 自殺しようと思ってないかぎり、明日もまた生きようという意志を持っている。

 さて、子供は最初に「何かわからないけどこの世を支配しているモノ」について考える。

 そんなものはないんだよ、と教えてくれるのは科学的な思考なんだが、しかし、科学と宗教が両立するように、科学的思考とそれは両立する。というか、それがあった方が魂がうまく機能する、と子供は自覚する。

 しかし、少しずつ魂は削られていく。疲弊した魂は、もはや「何かわからないけどこの世を支配しているモノ」を考えることはどうでもよくなってしまう。目先にある、一つ一つの消費されるべきモノたちに翻弄され続ける。少しずつ魂の調子が悪くなるが、それでもなんとか日常生活は保つ。

 親たちは「何かわからないけどこの世を支配しているモノ」を押し付けても彼らが理解できないことに愕然とし、静かに首を振り、天を見上げる。

 さらに子供は成長し、もはや日常生活もままならなくなる。それでもなんとか生きるための支えを、行動として獲得する。

 それがなくなれば、もう彼は元に戻ることはできない。だからオレたちは必死になって彼の「支え」を見出し、失わないように説得する。

 残念ながら多くの場合、それは徒労に終わる。

 ・・・つまり、そうなってはもう遅い。「何かわからないけどこの世を支配しているモノ」を考えながら、そしてそれを部分的に友達に否定されることで、世の中との接点を見出していく。そういう過程が生き残るために必然だ。

 たぶんその過程のためには、世界各地の神話に影響を受けたファンタジー小説を読んだり映画を観るのがいい。ストーリーが可変的なゲームとして体験するのではなく、ストーリーの定まった文字や映画で体験すると、なおいい。世の中に「運命」とか「宿命」のようなものがあると、なんとなく考えさせるものがいい。





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