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免疫の三つの細胞系 [メモ]


 メモ。

 免疫系を構成している細胞というと、すでに述べたように、T細胞、B細胞、マクロファージなどだ。それぞれの細胞は、異なった機能を分担し、お互いに移行することのない独立した細胞系だ。例えばマクロファージは、異物としての抗原を細胞内に取り込み、細胞内の小器官の中で消化してしまう。さらにその断片をMHC分子と結合させ、細胞の表面に呈示する(抗原提示)。

 T細胞(引用者註:胸腺で作られた細胞)は、こうして提示されたMHC分子に結合した抗原の断片を、抗原レセプター(TcR)で認識することによって活性化される細胞だ。この認識に引き続いてインターロイキンなどを作り出し、B細胞や他のさまざまな炎症系細胞に働きかける。T細胞には、ヘルパー、キラー、サプレッサーなどさまざまな役割分担のものがあることもすでに述べた。

 B細胞の方は、抗体分子を細胞の表面にアンテナのように備えた細胞だ。このアンテナで抗原分子をキャッチし、それがまず第一の刺激となる。キャッチされた分子はB細胞の中に取り込まれ、消化され、やはりMHC分子と結合してもう一度細胞表面に提示される。T細胞はTcRでこれを見つけ出し、インターロイキンを使って指令を与える。B細胞はインターロイキンによる第二、第三の指令を受けて、やがて抗体を大量に合成するプラズマ細胞に変化する。これが三つの細胞系の異なった役割と共同作業についての簡単な紹介だ。

(『意味論』P98)






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