アンコールの図 [メモ]
メモ。
ラカンのセミネール20巻「アンコール」に書かれた図。
いつ見てもよくできているなと感心する。
頂点「想像界」の反対側の底辺に「見せかけ」の対象a。
頂点「象徴界」の反対側の底辺に「現実性」を保証するファルス享楽。
頂点「現実界」の反対側の底辺に「真理」の<他なる>享楽。
で、真ん中の享楽が現実界へとあふれ出ている。
・・・が、このように封鎖されている図はラカン的ではないと感じるのも確かだ。
とはいえ享楽から現実界に溢れだすエネルギーが<他なる>享楽へ影響を与えていることさえ踏まえておけば、見事な図だと思う。
註1:ジジェクの『斜めから見る』での説明は勘違いではないのか・・・と昔から思っている。
註2:とはいえラカンの言説は「多義性」「非一貫性」「強調点の変更」によって支えられており、読者(多くの場合、分析家)はその時点で多義解釈ができて、そのうち何を選択し強調するかという「自由=事由」があり、細部の誤り(言い間違いや書き誤りはあって当たり前・・・それが患者のディスクールだから)のようなものや、牽強付会的な解釈はあまり問題にならない・・・・。
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