死んでも名を残す
死んでも名を残したいと考える人が多いらしい。
これは、まず死を覚悟したということだ。で、なおかつ、死を回避しようとしている。
なぜこのようなことが起きるかというと、人は先走って同一化する習性があるからだ。問題が出る前に、答を先に書いてしまうような習性が。そして、人はその答を目指して歩き始める。
その問題とは何か。それは「あなたは何者か」という問いだ。ちなみにその精神分析的ヴァージョンは「あなたは何を欲望するか」となる。
どちらも真の答えは空虚でしかないんだが、死を覚悟しかつ死を回避したいという想いが、象徴界的ネットワークの特徴を踏まえて、答を先走る。あるいはその答えは次から次へとやってくる。
いずれにせよ象徴界ネットワークでは名は残る。犬や猫でさえ名前は残る。例えば渋谷に犬の銅像があったりする。
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