プリンスのマジック
プリンスといっても日銀総裁の話ではなく、ミュージシャンの話。
未だに "art official age" をよく聴いている。それ以外に聴く音は20世紀の音楽ばかりなので、きっとプリンスのも20世紀・・・特に1980年代の音として聴いているのかもしれない。
確かに1980年代のプリンスのマジックにはすごいものがあった。胡散臭いLPジャケットやステージングがあったとしても、「プリンスだけが持っているなにか」を期待させてしまうモノがあった。そんなものはどこにないと分かっていても。
そのときに比べればプリンスのメッキはずいぶん剥がれたと思う。それだけ等身大な彼を評価できるような環境になったということだ。しかし、残念ながらここ数年の彼の活動は聴くに値しなかった。
という中での今作。かなり復活したとはいえ、全盛時のオーラが見当たらず、当時の焼き直しで、良くなったのはオーディオ的な感触だけかも・・・。と思いながら、このリズム・・・ひとを覚醒させるリズムにオレは元気づけられる。
ポップミュージックの効果は、コンテンポラリーだ。今この時代にオレを勇気づける作品が作られている、というその事実が、ポップミュージックの最大の存在意義だと思う。そういう意味では、後ろ向きでしかなかったオレの音楽人生を、また「現代」に引き戻してくれた・・・・というわけでもないか。どうせプリンス以外は、古いのばっかだし。
とにもかくにも、今のプリンスのマジックは、少なくともオレには効果がある、ということだ。
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