そして・・・欲望

　政治よりも経済を重視する、というのが前回の話。で、今回は政治よりも欲望を重視する、という話。では、経済と欲望のどちらを優先するのか・・・についてはバタイユでも読んでいただくとして。

　なぜ欲望は大事か。それは主体を形成するから。

　主体が形成されていないのに、右だ左だと叫んだところで無意味だ。ジャーナリズムの「片肺思考」というのは歴史的必然性をもっていたが、それが主体の非形成という負の遺産を生んだ。だから朝日新聞(の一部)の常識は非常識になってしまった。

　まーそんなのはそのうち是正されるだろうからどうでもいいんだが、叩かれないと気付かない、叩かれても気付かない・・・という子供の論理が蔓延っていて、鬱陶しいことこの上ない。

　例えば物事の一面だけを見つめ続けて「一点突破全面展開」というのは、時代的背景があったにせよ子供の論理だ。両論を併記して選択する、それが大人の方法だ。どちらを選択してもダメになるにせよ、そのような究極の選択を迫られ続けるのが大人の世界だ。不条理の中にいても、立ち位置を見失わず、新しい局面に対応するのが大人の姿だ。

　貧弱な論理構造を頑なに振り回すのは、宗教の信者とよく似ている。

　まずは自分の欲望に自覚的になる。それが大人への第一歩だ。


　・・・・書きながら思ったが、どうでもいい話だな。結局、ピータバンがどうしたとかモラトリアムがどうしたとか甘えの構造がどうしたとか・・・そんな話だし。

　例えば、上に書いたことを「老人の論理」ということにしておけば、ピーターパンの皆さんは安心するのかな。そうです、これは老人の論理です。