政治的な自律領域 [メモ]
メモ。
換言すると、政治的なものにとっての自律的領域は存在したためしがない。政治的なものを決定的に境界画定することが不可能だということこそが、政治が第一に存在しているわけではないということと、政治には目的=終焉がないということ両方の理由だ。政治的なものの境界画定はそれ自体、本質的に不安定で問いに付される可能性のある政治的な行為だ。シュミットは主権的決定にかんするそのような疑義の可能性を避けようとしている一方で、デリダは政治的なものの可能性は主権的に決定することの不可能性に起因すると論じる。デリダが述べるように、(シュミットが述べる意味での)「政治的なものの反対物」は「政治的なものに住まい、そしてそれを政治化する」。
(無神論P356)
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