正義と理念 [メモ]
メモ。
デリダは法を脱構築可能なものして記述しているが、他方、正義は脱構築の「脱構築不可能な」条件だと言われる。したがって法は条件付きのものに、正義は法を超えた無条件なものに結びつけられる。このことによって多くの読者は、デリダは絶対的な正義という「理念」を引き合いに出していると信じ込むことになった。しかしそのような読みは支持しえない。われわれが見ていくように、法を超えた無条件なものは絶対的正義の「理念」ではない--それはほかならぬ絶対的な正義の「理念」を切り崩す「時間の到来」だ。
(無神論P78)
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