生きる理由
オレは〇〇志願者だった。
と、ここで言うほどのことでもないが。
自分が生きるということの、価値を見出せなかった。
だから、自ら〇〇ことに対する違和感はなかった。
そういう権利があるものだと思っていた。
だけど〇〇なかった。
〇〇なかった。
理由は単純。
周囲に迷惑をかけたくなかったから。
というわけで、いつの日からか、〇〇なかったという、結果として生き延びてしまったという事実を基にして、オレは生きる理由を求め始めた。
土着思考
ときどき自分の思考のルーツが何か、考えるときがある。
逆に言うと普段は考えない、ということだが。
オレの思考の源は、たぶん不条理文学だと思う。
オレは小さいときから、ずっと自分がおかしいと感じていた。
それを環境のせいか、自分のせいか、という二択で解決しようとしていた。
しかし、もちろんそれらでは解決しない。
不条理文学は、気分として、自分のおかしさとか違和感を、他者の側から、自らの外側から、活字の側から示してくれた。
そのような現前は、それまでになかった、自らの居場所を見出したと勘違いするに値するものだ。
勘違いでも、それは、ある種の享楽だ。
それだけで、ひとは生き延びる。