観念論と実在論 その7
てなことを徒然考えるに、カントの二項対立という問題提起は、哲学の歴史のなかでは普通に起こっていることで、それをどのように解決するのか、あるいは解決しないのか、ということが常にテーマとなり続けている。
で、面白いことに「解決しない」という選択肢のほうが問題解決に向けての効率が良かったりする。
ということでこの話はおしまい。
観念論と実在論 その6
というわけでジョン・マクダウェルは、
「観念論と実在論を対立させるのは、あまりよくないんじゃないかなあ」
と言い始めることになった。
それをガブリエル風に言えば「観念論的な意味領域と実在論的な意味領域があって、つまり、それらは別の意味領域にあるから、一緒に考えるのは不都合が生じる」ということになる。