デリダ的精神分析
デリダ的精神分析など存在しない。
・・・と言い切るつもりはないが。
デリダは精神分析の構造を、哲学の世界・・・主に現象学の世界へと当てはめて考えてみた。
そして、あらゆる種類の確固たる『世界』・・・もちろんそれは人間の誤解なんだが・・・こそが脱構築されるべきだ、と主張した。
主張するのみならず、あの調子でネチネチと解析をつづけた。
その結果、書物が大量発生する。
前にも書いたが精神分析に世界はない。
あるのは二項関係と、世界との懸け橋になるはずの「言葉」だけだ。
別の観点からいえば、世界はシニフィアンとその欠如によって構成されている。
恐るべきことに「欠如」の意味は複数ある。
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