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世界の概念 その5 [世界と意味]


5.世界はそれ自身のうちに、その世界を構成する要素としての個物とともに、個物がそこにおいて在る場所を含んでいる。しかしその世界そのものが、有限な世界領域として限界づけられるために、「そこにおいて」限界づけられるべき場所を必要とする。その場所は、その限界に関していえば限界づけられておらず、その意味で無限だ。しかしその場所そのものが、また一つの世界ということがありうる。その場合には、その世界は世界としてあるかぎり有限だ。有限だとすれば、その場所は、それが一つの世界としてあるかぎり、そこにおいて在る場所を持たなければならない。すなわち、世界において在る場所は、それが一つの世界としてあるかぎり有限だから、場所に含まれ、その場所が世界としてあるならば、またその場所に含まれる。しかしこの関係を無限にすすめることはできない。それゆえわれわれは究極において、それ自身すべての世界を自らのうちに含みながら、それ自身はいかなる有限な世界でもない「世界の場所」を想定せざるをえない。それがいかなるものかは、現在のわれわれの理解を超える問題だ。






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